特殊車輌でのアルミ構造材の採用事例

みなさんは「3.11絵本プロジェクトいわて」をご存知でしょうか?

「3.11絵本プロジェクトいわて」は、東北地方太平洋沖地震の被災地の子どもたちに絵本を届ける活動です。全国各地から寄贈された絵本を移動図書館車「えほんカー」で、避難所、保育施設などに届け、被災地の子どもたちを笑顔にし、励まし、夢を与えています。


この「えほんカー」のボデーに、弊社のアルミ構造材「item」をご採用いただいております。
えほんカーの設計者であり、製作に携われた竹内ボデーの中村様に、アルミ構造材「item」での特殊車輌製作についてのお話をうかがいました。

この「えほんカー」のボデーに、弊社のアルミ構造材「item」をご採用いただいております。
えほんカーの設計者であり、製作に携われた竹内ボデーの中村様に、アルミ構造材「item」での特殊車輌製作についてのお話をうかがいました。

「えほんカー」の特長

「えほんカー」の製作にあたって、いくつかの工夫が盛り込まれています。まずは、山間や細い道の先にある保育施設などに絵本を届けられ、誰でも運転ができるよう、ベース車は軽自動車に。そして、子どもたちに夢を与えるものなので、美しくあること。短い工期で誰でもプラモデル感覚で組み立てられ、強度があることからボデーにアルミ構造材を使用しています。

「えほんカー」にアルミ構造材を使用した経緯

アルミ構造材を特殊車輌のボデーに利用することは、日本では馴染みが少ないのですが、欧州では従来から一般的でした。特殊車輌の製作に長年携わっている中、以前から是非ともアルミ構造材を使用したいと思っていました。
実は、「えほんカー」の製作の前に、チュロス販売車をアルミ構造材で手掛けておりましたので、十分使用に耐えられると確信していました。

特殊車輌でアルミ構造材を使用にあたっての工夫

アルミ構造材だからという訳ではありませんが、安全性を第一に考えました。従来の溶接構造と比べて、締結箇所を多くして歪まないようにしています。実際の強度は、溶接構造体と比べて、全く遜色がなく仕上がりました。
また、屋外の使用であるため、風雨対策を施しています。フレームの締結箇所にコーキング材を使用し、パネル部については、シール材を使用して、防水対策としております。
アルミ構造材は薄肉の角パイプより中身が詰まっているために、自動車の車載重量制限と照し合せて設計しました。どの部分に梁を入れるか、削除するかなど、設計の腕の見せ所でもあります。

特殊車輌におけるアルミ構造材のメリット

1) 誰でも組み立てることができる

溶接構造体の場合、溶接に関してのスキルが必要となり、ベテランでないと難しい場合が多くあります。一方、アルミ構造材の場合は、プラモデル同様、図面や指示書により、誰でも組み立てができます。「item」の場合、製品型番毎の梱包になっており、またフレーム1品毎に型番、長さを記したバーコードラベルが貼付けてあるため、作業性が非常に良かったです。これは実際に作業をしてみて、よくわかりました。

2) 完成後の改造がしやすい

お客様から、納入後に、「新たにこういった機能があると有り難い」とか「操作位置を少し移動してほしい」などの要望がよくあります。アルミ構造材の場合は、バリエーション追加や改造が容易にできます。溶接構造体だと、こうはいかないです。

3) 材料が明白であるため、コスト計算がしやすい

これは、設計者にとって、大変助かります。

今後のアルミ構造材の利用について

従来の溶接構造材と比べれば、まだまだ使い始めた段階ですが、アルミ構造材のメリットと将来性を感じています。機会があれば、是非とも使用していきたいと思っています。

【取材後記】

「えほんカー」のこと、「特殊車輌製造」のこと、アルミ構造材のことなど、終始、優しい口調で爽やかにお話いただきましたが、お言葉の隅々にお仕事に対しての熱い想いが感じられました。取材させて頂く立場でありながら、良いパワーをたくさんいただき、貴重な時間を過ごさせていただきました。
様々なアルミ構造材のメーカーの中で、弊社を選んでいただいている理由のひとつは、技術サポート力で、適切なアドバイスをレスポンス良くもらえるとのご評価いただきました。ご評価に慢心することなく、さらに良いテクニカルサービスができるよう、関係者一同、努力していきたいと考えております。


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